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仕事柄、メイク道具が揃っていることもあり、時々メイクを頼まれることがあります。
プロのテクニックはないので、結婚式に行くからメイクして、など軽く友達にしてあげる感じのメイクです。
小さい頃から仲良くしていた、今ではギャル系バリバリの23歳の女の子からも、メイクをして欲しいと言われていました。 でも、なかなか時間が取れず、そのタイミングがなかなか取れませんでした。
その彼女が事故で亡くなりました。親族の方から、仲が良かった事で彼女のメイクを頼まれました。
『死化粧』
こんな形でメイクすることになるとは、皮肉としかいいようがない。
お父様からは自然な仕上がりを、お母様からは、彼女が好きだったギャル系メイクを、そして私は、見ることのできなかった未来の少し大人っぽさを加味して仕上げました。
化粧しながら、時折ドライアイスで冷された顔に手が当たる度に、これが彼女の最後の化粧になるのだと痛感した。 こんな状態になって化粧をすることになってごめんと、心の中で何度となく謝る。
ようやく終わり、みなさん仕上がりに満足して下さり、思いがけない突然の大役を無事に終えました。
でも、帰りにデジカメに写した、仕上がりを見ていて、失敗したと思いました。 本当に生きて、眠っているみたいなんです。 しかし、数日後には生きているような彼女は焼かれてしまうのだ。 そのことを想像したら耐えられず、涙がボロボロこぼれてきました。 変な言い方ですが、もう少し死んでいるように仕上げれば良かったと、後悔しました。
告別式を終え、出棺、そして小雨降る中、火葬場へ。 彼女が生きてきた肉体との別れ。 今、その彼女の亡骸は、死んだ事を知らしめるように扉の向こうで焼かれている。
そんな私の化粧は涙でボロボロ…。
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