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 静かな満月の夜。
 寒くなってきて、空気が澄み、キレイにクッキリと輝いている。

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 夏にどうしても花火がしたくて、コンビニで花火を買った。
 途中から雨が降り始め、さすがに線香花火はすぐに消えてしまうと、諦めて帰ってきた。

 そのうち、やろうと取っておいたら、もう季節が変わっていた。
 こんな満月の晩に花火もいいんじゃない?
 冷え込むベランダに出て火をつけてみると、湿気ることなく、火花が広がった。

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 瞬く間に終わり、玉火が落ちる。
 次に、次にと、また火をつけていく。

 少ないながらも、花火の香りが辺りに流れる。
 その香りは、花火の余韻。
 その余韻すらすぐに消えて入った。
 あっけないね。
 もう、終わっちゃった。

 でも、花火をしたことは忘れない。

 夏の余韻とはもう言えない、冬の花火。
 今夜は、お月様と花火をした夜でした。

 ハロウィンが終われば、商戦はクリスマスに。

 新宿に降り立てば、早速クリスマス・イルミネーション、はやっ!

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 めっきり寒くなってきたせいか、そんな季節かぁ〜と、しみじみ納得せざる得ないものも。

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 キレイな夜景が、みなさんにも届きますように!

 いつもの道を歩いていると、キレイに赤く色づいた落ち葉発見!

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 私にとっては、ここ最近の朝晩の冷え込みは、秋を通り越して、もう冬!!という体感なだけに、まだ秋なのだな、と気づかされた感じ。
 だって、寒さ嫌いの時任のお部屋では、コタツが登場しましたから〜!
 こたつむり〜の季節です。

 なぜ、こんなことになったのだろうと、本当にたくさんの『なぜ』がありました。
 彼が亡くなった当日から翌日にかけて、時任が感じていたことを書きます。

 彼を見つけた時、なぜ、こんなことになったのか。
 彼の顔に手を触れると、まだ頬は柔らかいのに冷たい。
 どんなに温めようとしても、戻らないのは、なぜ。

 最初は、彼がいなくなったことさえ、わかりませんでした。
 時間の感覚がなくなり、気が付けば、とても時間が過ぎていた。
 何時に人が来る、と聞かされても、それがどれぐらい後なのか全くわからない。
 5分後、という感覚は持てるのだけれど、それ以上は、なんど時計を見ても、今私がいる時間軸が入ってこなくて、わからない。

 夜、シーチャのごはんのために、1回目、自宅に戻る。
 葬儀屋さんに用意してもらいたいと言われた写真を探す。
 なぜ、私は彼の遺影を探しているの?
 ほら、こんなに笑ってるよ。
 そうそう、ここ行ったね。今度はあそこへ行こう。
 そんな会話が耳の奥に響く。
 どの写真が良いかみんなに見て貰うと「この顔は笑ってるね、いいね」と、私が彼を撮った一枚が選ばれた。
 もう逢えない笑顔を撮ってしまったのかと、複雑な心境。
 あの笑顔を撮っていなければ、遺影になんてならなかったのに。

 朝、またシーチャのごはんのために2回目、自宅に戻る。
 彼の手に数珠を握らせるため、数珠を探す。
 そうそう、以前法事で、あなたの数珠の場所がわからなくて、私、持って行けなったことあったね。
 今度は大丈夫だよ。
 一緒に閉まってあった私の数珠も取りだす。
 そして、自分の喪服の用意をする。
 なぜ、あなたのために、今私は喪服を着ることになったの?
 なぜ、私が喪主なの?
 なぜ、あなたの棺に入れるために、あなたの大好きなものを選んでいるの?

 確かに、私が死ぬより、あなたが先に死ぬほうが安心だと思ってたよ。
 その日は突然くるというが、まだ頭は回らない。
 きっと、心の防御作用のおかげだろう。
 あ、まだ、あなた栗ご飯、全部たべてないでしょう。
 冷凍してあった栗ご飯を急いでチンして、彼のためにおにぎりにして一緒に持って行く。
 不思議な日常の延長。
 まだ、数時間前まで行われていた生活を維持しようとして、自分がどこにいるのか、私があなたにとって、どんな存在であったかを確認しようとしている気がした。

 霊安室に戻る。
 彼の着替えがはじまる。
 白装束、意外と似合っていると思ってしまったのは私だけだろうか。
 少し早いハロウィンの仮装、「驚いた?」って言って、起き上がればいいのに。
 
 髭剃りと、顔色を明るくするメイクを手伝う。
 髪を梳かしてあげると、一ヵ所引っかかる。
 固まっている。
 その位置は、横になっていたとき、目の位置にあった髪の毛、涙の跡。
 早く気づいてあげられなくて、ごめん。

 なんでしょうね…。
 棺に入れるもの。
 彼の洋服の一式を着せてあげるかのように全ていれる。
 Tシャツ、デニム。
 汗をかいた時用に、デニムの後ポケットにハンドタオルを入れる。
 ここだよ、ここ、わかった?
 Tシャツの着替えと、寒くなった時用の上着。冬でも履いてたビーサン。
 時計も忘れずにね。
 本も、一緒に入れておくね。
 あ、カバンを持って来るのを忘れた…。
 まぁ、私らしい、ということで。
 そうそう、美味しいものがあったら、ご飯が食べられるように、お揃いのお箸、入れておくよ。
 私の分も入れておくのは、美味しいものがあったら、私にも食べさせてね、ってことだよ。
 左利きだった彼の左手の下に入れた。

 あの人が向かう世界がどんな世界か、具体的にはわからない。
 でも、あなたらしく、いられるように、身支度を整えた。
 妻だから、わかること、できることを、淡々とこなす。
 死んでいようが、あの人に対して何かをしてあげられていることが嬉しかった。
 この肉体が無くなれば、もうしてあげられないから。

 棺の蓋が閉められる。
 そうなると、もう、彼の顔に触れることができない。
 彼の棺に頬杖をつきながら、プラスチックの窓越しに、ただ眺めるだけ。
 
 トイレに行こうと霊安室を出ると、私の足がピタっと止まった。
 横を見て見ると、扉の向こうに、黒塗りの車が止まっている。
 
 この車が、彼を連れて行く。

 時間、時間、時間。冷酷に時間が流れているように思える。
 でも、この悲しみと苦しみは時間しか解決できない。
 いっそう、もっと早く流れてくれればいいのに。
 でも、時間は正確に流れていく。
 その、時間に身を任さなければ。

 行く時には、大きな遺影を持った。
 帰りには、壷に入った彼を持った。
 彼を抱えているという実感はない。
 全てが幻影に見える。
 彼が泣いているかのように雨が降っていることさえ、気づいていなかった。
 
 彼を連れて家に戻る。
 親戚の方々も一緒にお線香をあげるためにやってきた。
 なぜ、こんなに家にたくさんの人がいるの?
 なぜ、うちに祭壇ができあがっているの?
 いつか、みんなをうちに呼ぼうね、って話したけど、なぜあなただけいないの?
 なぜかしらね。

 頭でわかっていても、心が拒否するから『なぜ』が出てくる。
 でも、徐々に頭と心が近づいてくる。
 寝ていないことも、食べていないことも思いだしてくる。
 食べなければ。
 ようやく、二人きりになれた時、なぜが見えはじめてきた。
 
 あの朝の出来事により、一週間前まで普通に過ごしていた延長が断ち切られたような気がした。
 でも、式も終えて、部屋に戻ると、まだ続いているような感覚。
 ただ、目に見えないだけ。
 寂しくないのか、と言われたら、存在していた記憶があるから、あまり寂しくない。
 逆に、彼の方が全く別の生活になるわけで、その方が戸惑うような気がしました。
 今の私は、彼と守りたかった日常を、ただ変わらず過ごすだけ。
 
 また、そこから、いろいろ見えてくるように思えます。
 人には、慣れる、忘れる、という便利な機能がある。
 そして、受け入れる、という思考回路も。
 ということで、改めてですが、時任、未亡人になりました。

 目に見えるものが美しい。
 私は生きているのだと、しみじみ思う。

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 今年1月1日に時任は入籍しました。そのことを、1月4日にご報告させていただきました。

 そして、本日のご報告は、10月22日の早朝、事故のため、主人が他界しました。

 無事に葬儀を終え、彼を旅立たせました。

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 突然の事故でした。私が寝ている間に酔っ払い、頭を打ち、打ちどころが悪く、救命士の方々には手を尽くして頂きましたが、その身体は冷たく、命が還ることはありませんでした。

 私の仕事のスケジュールを親戚の方々も考慮して下さり、式と火葬を無事に済ませることができ、今は四十九日を待つ状態です。

 なぜ、私が彼と会い、なぜ結婚したのか、そして、結婚生活は10ヶ月という短さで終えなければならなかったのか。

 正直、結婚生活も、彼が39歳という年齢的にも早過ぎますし、なぜがたくさんありましたが、優しく気を配る主人はたくさんの解決するヒントをくれました。
 最期まで、私を愛したまま亡くなった彼の愛情が死後まで続いていることを感じぜずにはいられないことが、たくさんありました。
 短い間でしたが、人の寿命は長さではなく、濃密度。私に注ぎたかった一生分の愛を与えてくれたと、与えてくれたヒントにより改めて感じ取ることができました。
 それも、憎らしく辛い事ではありますが、誰よりも彼に対してのなぜを感じ取れることで、私も彼を愛していた事、決して短い結婚生活ではなかったのだと思えます。

 時任の時は時に任せるの時。でも、新たな意味が加わりそうです。時は三次元であり、濃密度を含んでいるということ。
 ご心配されると思いますが、これほど立ち直りが早いのかと驚かされるほど、時任の、常に前に進まなければという心が働き、前に進んでいます。
 こういう事態になり、周りの方からは当然心配され、1人にさせて大丈夫かと思われていますが、気づかされることは、それだけ私を心配してくれる友人、仲間がいることです。私が築きあげてきたものがあるのだと、実感します。
 公私関わらず、どれだけ恵まれた環境で私が仕事をさせて頂いているのか、生かされているのか、感謝という言葉に尽きます。だから、私が仕事を続ける事ができているのだと。

 お骨は彼の故郷に帰ることになり、1人で持つには重いし、親戚の方が同行しようか、といろいろ言って下さいましたが、彼を故郷に帰してあげるのも今回のお役目だったように思え、仕事を終えた翌日、彼を我が家から抱え、二人でお弁当を選び、二人で見る東京の最後の風景を楽しみながら、彼の家族の元へ連れて帰りました。

 親戚のみなさんで、彼の好きだったお店のお好み焼きを買いに行きました。
 焼いているのをみると、まるで『お好み焼き畑』。

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 私は生きている。
 そして、今日も食べて、寝て、存在している肉体があることを実感する。
 悲しむよりも、残された人生をより生かすため、彼がこの世での役目をしっかりとやり遂げたように、私もこの世で成さなければならないことをやり遂げるため、生きていたいと思っていますので、みなさん、よろしくお願いいたします。


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